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走り出して、私。 ~第1話~

「昨日のリーちゃんのインスタ見た?」

「見た見た!昨日のはビジュ爆発してたわ!可愛いすぎた。」

「それな!」

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「俺宿題終わってないんだよなー。」

「次ってあの峯岸の授業じゃん?お前大丈夫かよ。」

「死ぬ覚悟ではいる。」

「なら今すぐやれよwww」

「だよなー。でもめんどくさいし!もうあきらめる!」

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「次峯岸の授業じゃん!もうまじ無理だわ。」

「でも、次終わったら帰れるから!ね!」

「そうだね。がんばるぅ。」

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教室は、今日も騒がしい。女子はオシャレやメイク、流行に敏感。男子は、真面目な話をしつつ、常にふざけてる。そんな中で前の人の椅子を見ながら時間を潰す休み時間なんて。そんな休み時間、何の価値もない。

 

タッタッタッ

 

よく響く足音が私の方に近づいてくる。まただ。

西野田真心の机の前に仁王立ちした彼女ははっきりとした口調で言う。

「西野田さん、少しはみんなと話しなよ。うちのクラスの子みんないい人ばっかりだよ。」

「別に、話さなくてもいいでしょ。どう過ごすかは、私の自由。」

「でも、、、やっぱり、学校っていうのは、、」

何やら菱川さんがまた何か言っているようだけど、もうどうだっていい。菱川さんは今までも何度も何度も同じことを言ってきたけど私はそれに応じたことは無い。なぜ同じクラスだからって話さないといけないのだろう。ぶつぶつ話し続ける菱川さんに私は言う。

「それより、菱川さんと話したい人は私より、もっとほかにいるんじゃないかな。だって菱川さん話し上手だし面白いし、話してて楽しいと思うよ。」

彼女は単純だった。自分が人に必要とされたいだけ、だから必要とされてないのに平然としている私が気に食わない。必要とされようとするから、しんどいのに。

「そう?まぁ、ちゃんとみんなと話してよね。」

 

タッタッタッ

 

菱川さんはまた特徴的な足音を鳴らしながらどこかへ行った。はぁ。今のでどっと疲れた。

 

アnたのjin生変eてみまsenk?

 

なんだろ、今の声。幻聴聞こえるようになっちゃったの、わたし?

 

ーキーンコーンカーンコーンー

 

「うわ、6限始まる。」

 

その後も何も変わったことはなかった。いつも通りうるさい通学路を1人で帰り、家で宿題を終わらせたあとは1人で携帯とにらめっこ。それだけ。

 

あの娘が来るまでは。

 

ー次の日の朝ーいつも通りのホームルーム。

ガラッ。

「はい、着席〜」

「今日は、転校生がうちのクラスに転入してくることになりました。では、来栖さん。どうぞ。」

先生に呼ばれ入ってきたのは、

茶色がかった長くてサラサラな髪、スラッと長い足、そして何より可愛い顔。

いかにも少女漫画のヒロインというような美少女だった。

先生は黒板に彼女の名前を、書いていく。クラスのみんなも、彼女も少し緊張した絶妙な空気感の中チョークの音だけが静かな教室に響く。隣のクラスの騒がしい声もかすかに聞こえてくるようだった。

「来栖さん、軽く自己紹介して。」

「来栖ありさです。これからよろしくお願いします。」

教室が徐々にざわつき始める。(あの子めっちゃ可愛くない?)(芸能人とかなのか?)

「では、皆さん仲良くしてくださいね。来栖さんは、あそこ。西野田さんの隣の空いている席に座ってください。」

「はい。ありがとうございます。」

スカートをひらひらさせながら、スタスタと、こちらに歩いてくる。菱川さんとは全く違う均一で幾分の狂いもない足音で。

「西野田さん?よろしくね。」

目が合って反射的に目をそらしてしまう。窓の外を見ている風にあしらったけど、彼女にはバレてしまっただろうか。

「西野田さん?」

こっそりと、彼女の方を見ると彼女は私の方をじっと見つめていて目が合ってしまった。

「あっ。こちらこそよろしく。」

彼女はすぐさま人気者になった。好きな食べ物は何なの?とか、お洋服はどこで買ってるの?とか男子からも女子からも質問攻めだった。

それでも私の生活には何ら変わりはなかった。いつも通り売店卵パンを買いに行く。誰と食べるわけでもない。屋上でのぼっち飯。

売店で並んでいると後ろから声がした。

「西野田さんだよね!やっぱり!売店のおすすめメニューとか教えてくれない?」

「いいけど、なんで私に。他の子に聞けばいいのに。」

他にも売店でお昼ご飯を済ませる子なんていっぱいいるのに。

「みんなお弁当でさ。西野田さんはいつも何食べるの?」

「ていうか、いつまでも西野田さんだけど、下の名前教えてもらってもいい?三付けで呼ぶのもなんかよそよそしいし。」

「西野田真心。」

「まこちゃん?かわいいじゃん。どんな漢字?」

「真心って書いてまこ。読みにくいでしょ。今まで誰にも読まれたことない。」

「めっちゃロマンチックな名前じゃん!憧れる。私はありさ。さっきも聞いたよね!好きなように読んでくれていいよ。前の学校の子はねぇ、、」

何かぶつぶつとしゃべり続けている彼女は置いておいて、」私はいつも通り売店で卵サンドを買った。三百四十円。

「え?何買ったの!教えてよ!マコちゃーん!」

「え、どうしよう。とりあえず卵サンドで!」

 

置いてきてしまって悪かっただろうか。でも、彼女のような光属性の人は私みたいな陰キャと一緒にいるべきじゃない。もっとキラキラした世界の人なんだから。

あれから彼女は私に話しかけてこなくなった。一軍のキラキラした世界で楽しくやっているのだろう。たまに、変な視線は感じるけど。それから私は最近下校時刻をずらすようになった。休み時間のように机に張り付いて前の人の椅子を眺めながら時間を・・・

「ぐあっ!」

「びっくりした?」

「なんでこんなところに、高宮さんたちと帰ったんじゃ。」

「忘れ物したって言って戻ってきた。高宮さんたちは先に行っててもらった。」

「そうなんだ。は忘れ物取って帰りなよ。今なら間に合うかもよ。」

「あのさ。一つ聞いてもいい?」

「いいけど。」

「なんでそんなにずっとうつむいてるの?」

「え。」

「世界はこんなにも美しいもので溢れているのに。」

 

彼女は何も疑わない純粋な目で私を見つめていた。世界には悪なんて存在しない。そう信じているかのような、キラキラした目で。

 

「そうなんだ。」

「だからさ、わたしと友達になってくれない?」

彼女は急に笑顔になって何を言い出したかと思うと友達になれと。

「え?どういう話の流れで、」

「とにかく、私と友達になって欲しいの。」

わたしの手をぎゅっと握りながら、つぶらな目で見つめる。

「別にいいけど。」

「やったぁ!じゃあ、明日さっそく遊びに行こう!」

「明日?そんな急な。」

「え、だめ?」

そんな顔で言われたら。

「んーー。行くから!明日ね。靴箱の前で待ち合わせね!いい?」

「うん!明日は荷物軽くして来てね!遠出するから!」

「遠出?そんな遠くまで行くの?」

「ま、そういうことだから!じゃあね!また明日!」

「え、」

彼女は嵐のように去っていった。

「明日、かぁ。」

 

―そして次の日―

 

彼女は今日も人気者だった。

放課後、靴箱の前で待っていると、

「待った?」

「全然大丈夫。」

「じゃ、行こっか。」

「どこ行くの?」

「内緒。」

人差し指を赤くきれいな唇の前に、かざした彼女は前を向いて歩いて行った。

 

ここで!分かれ目ポイント!

この小説は、読者参加型小説となっています!あなたの選択でこの後のお話が変わります。

あなたは、彼女にどこに連れていかれたでしょう?

A,あまり知られていない町の商店街。

B,閉園してしまった昔の遊園地。

 

第二話は、A、B同時公開!

次回の更新日は、6/05土曜日です!

選択した方を読んでくださいね!

では、またぁ👋

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